旅のエピソード集。
とても疲れた話。
3ヶ月程ユーレイルパス(広域の鉄道使い放題のチケット)を使って
西ヨーロッパを周遊していた時のフランス・パリでの話。
前回来た時はツアーだったため、あまりゆっくりできなかったので、
2度目のパリは、1週間程じっくりと市内各地を巡っていた。
ある朝少し郊外にある新凱旋門に行くため、国鉄の駅に出向くと人がいっぱいで大混雑。
なんでもストライキとのこと、
しかし本数は少ないものの列車は運行していたので、なんとか新凱旋門に到着。
たっぷりと写真を撮って、夕方帰りの駅に向かう。
改札は無人でみんなかって出入りしていたので、近道をして近くの出口から中に入っていく。
すると列車が発車寸前、ストライキで本数が少なく次いつ来るかわからないので、あわてて乗り込む。
ほっと一安心して、ぼーと外をながめていたのだが、
おかしい、ほんの数駅のはずなのに、ずっと郊外のままで見慣れた景色があらわれない。
『しまった』反対方向に乗ってしまったことに気づいた時は、
すでにかなりの駅を通過してしまっていた。
あわてて次の駅で降り、反対方向の市内行きを待つ。
しばらくして列車が来るが非情にも目の前を通過、そして何かのアナウンスがあり、ホームにいた人たちがぞろぞろと帰り始める。
いったいどうしたのか、英語が話せそうな若い人を尋ねると、今ので今日の便は終わりとのこと。
一瞬目の前が真っ暗になるが、なんとか市内に帰る方法を聞く。
小さな駅でここにはバスは来ないが、大きな通りに出ればバス停があると、親切に道順を教えてくれた。
そのとおりに歩いていくが『おかしい』バス停がない。
しばらく探したが、けっきょくわからずじまい、
どんどん日は暮れていき、パラパラと小雨が降ってくる、最悪の事態。
付近には傘を売っていそうな場所はなく、防水のジャケットが唯一の救い。
なんとか再び駅に戻り、反対側の駅前広場へ。
『やったぁ!』タクシー乗り場がある、この際少し高くついてもしょうがない、これで市内に戻れると思いきや、タクシー乗り場にいた先客が、
『かれこれ1時間待っているけれど全然タクシーが来ない、だめだね今日は』とあきらめ顔。
『そりゃないよ』完全に撃沈状態。
30分くらいいっしょに待つが、その人はついにあきらめて帰って行った。
しかたなく、線路に沿って歩き始める。
空はどんより雨は降ったりやんだりで、すでにずぶぬれ。
カメラバッグが肩にくい込み、意気消沈。
1時間近く、2駅ほど歩いた所で駅前にタクシー発見。
『やったぁ!』人生最大級の喜び、一番近くの市内の地下鉄の駅まで乗せてもらう。
とてもとても長く、くたくたに疲れた一日であった。
添付写真はパリ・シャイヨー宮から見たエッフェル塔です。
