風景写真家・西川貴之の気まぐれブログ

絶景を愛する風景写真家・西川貴之のブログです。絶景本への写真掲載、カメラ雑誌への寄稿多数。2007年冬季から現在までの撮影取材記をアップしています。撮影に役立つ情報満載ですので、ぜひご覧ください。

カテゴリ: 旅のエピソード

旅のエピソード集。

アメリカのアリゾナ州にあるオルガンパイプカクタス国定公園での話

オルガンパイプカクタス国定公園は、メキシコ国境に面しており、
3~8メートルの高さに伸びるパイプオルガンサボテンなどの、
多くのサボテンが見られることで有名な公園。

早朝に州道85号線沿いの小高い丘の展望ポイントで撮影していると、
道沿いに国境警備のパトカーが停まった。
撮影も終わったので降りていくと、

警官が「ここは危ないよ」と言う。
自分が「何が危ないんですか」と聞き返すと、
警官は「メヒコだよ」と言う。
自分が「メヒコって何?がらがらへびのこと?」と再び聞き返すと、
警官は「違うよ、メヒコだよ」と言う。
自分が「メヒコって何?」と再び聞き返すと、
すると遠くを指差し「メヒコだよ」と困ったように言う。

そのときメキシコのことを、正確にはメヒコと発音することを思い出した。
どうも警官は、メキシコからの密航者が岩場などに隠れていることがあるので、危ないよと言いたかったらしい。

「オッケー、メキシコからの密航者のことだよね。危ない所には行かないよ」と警官に伝えると無事解決、再びパトカーは走りだしたのであった。

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1枚目の写真は、オルガンパイプカクタス国定公園の壮大な展望。

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2枚目の写真は、パイプオルガンに似ていることから名づけられたパイプオルガンサボテン。


旅のエピソード集。
はじめて海外でレンタカーを借りた時の話。

日本からアメリカ径由でドイツに渡り、
鉄道を使い北欧4ヶ国を廻った後、
オランダのアムステルダムまでやって来た時に、
はじめて海外でレンタカーを借りた。
日本を出る前に国際免許証はとっておいたのだが、
40日あまりの、いきあたりばったりの長旅だったため、
事前に予約はせず。
全然英語は得意でなかったので、借りるまでもたいへんだった。
受付嬢は、日本の免許証をみんなに見せて大騒ぎしていた。
しばらくしてなんとかブジョーの小型車を借りることができ、
簡単に操作を確認したのち慎重に走り出す。
もちろん左ハンドル右側通行は初めての経験。

時々地図を確認しながら、観光名所をめざす。
しかし海外での運転初心者が、はじめてレンタカーを借りる街としては、
オランダのアムステルダムは最悪の選択だった。
走り出してからやっと気づいたのだが、
アムステルダムは街の中心から放射線状に道が伸び、
また複雑に入り組んでおり、標識もわかりにくく
完全に迷路のようで、迷いまくり。
観光名所へはいっこうに行けずじまい。
結局、市内観光はあきらめ、郊外をめざす。
しかし郊外も運河が多く、直線距離は短くても迂回しなければならない道が多くて、
なかなかスムーズには進めない。

それでもなんとか郊外の観光地のザーンセ・スカンスに到着し一息つく。
始めて見る風車に感激、たっぷり写真を撮った後、
陽も傾いてきたので、宿さがしをはじめるが、郊外にはまったくない。
アムステルダムまで2時間もかけて戻り、
また迷うのは疲れるし、郊外の宿に泊まろうと思ったのだが、
いっこうに見つからない。
結局、アムステルダムまで戻れるくらいの距離を走り回り、
宿を見つけた頃には、もう真っ暗。
かなり値段も高かったのだが、おもいっきり疲れていて、
もうどうでもいいって感じだった。
その日は夕食もとりそこねたのだが、ばくすいしてしまった。

翌日は朝からキンデルダイクへ向かう、途中からすごい霧がでてきた。
霧の中、風車を背景につりに高じる老人がすごく絵になっていた。
お気に入りの1枚です。


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旅のエピソード集。
とても疲れた話。

3ヶ月程ユーレイルパス(広域の鉄道使い放題のチケット)を使って
西ヨーロッパを周遊していた時のフランス・パリでの話。

前回来た時はツアーだったため、あまりゆっくりできなかったので、
2度目のパリは、1週間程じっくりと市内各地を巡っていた。
ある朝少し郊外にある新凱旋門に行くため、国鉄の駅に出向くと人がいっぱいで大混雑。
なんでもストライキとのこと、
しかし本数は少ないものの列車は運行していたので、なんとか新凱旋門に到着。
たっぷりと写真を撮って、夕方帰りの駅に向かう。

改札は無人でみんなかって出入りしていたので、近道をして近くの出口から中に入っていく。
すると列車が発車寸前、ストライキで本数が少なく次いつ来るかわからないので、あわてて乗り込む。
ほっと一安心して、ぼーと外をながめていたのだが、
おかしい、ほんの数駅のはずなのに、ずっと郊外のままで見慣れた景色があらわれない。
『しまった』反対方向に乗ってしまったことに気づいた時は、
すでにかなりの駅を通過してしまっていた。
あわてて次の駅で降り、反対方向の市内行きを待つ。

しばらくして列車が来るが非情にも目の前を通過、そして何かのアナウンスがあり、ホームにいた人たちがぞろぞろと帰り始める。
いったいどうしたのか、英語が話せそうな若い人を尋ねると、今ので今日の便は終わりとのこと。
一瞬目の前が真っ暗になるが、なんとか市内に帰る方法を聞く。
小さな駅でここにはバスは来ないが、大きな通りに出ればバス停があると、親切に道順を教えてくれた。
そのとおりに歩いていくが『おかしい』バス停がない。

しばらく探したが、けっきょくわからずじまい、
どんどん日は暮れていき、パラパラと小雨が降ってくる、最悪の事態。
付近には傘を売っていそうな場所はなく、防水のジャケットが唯一の救い。
なんとか再び駅に戻り、反対側の駅前広場へ。
『やったぁ!』タクシー乗り場がある、この際少し高くついてもしょうがない、これで市内に戻れると思いきや、タクシー乗り場にいた先客が、
『かれこれ1時間待っているけれど全然タクシーが来ない、だめだね今日は』とあきらめ顔。
『そりゃないよ』完全に撃沈状態。

30分くらいいっしょに待つが、その人はついにあきらめて帰って行った。
しかたなく、線路に沿って歩き始める。
空はどんより雨は降ったりやんだりで、すでにずぶぬれ。
カメラバッグが肩にくい込み、意気消沈。

1時間近く、2駅ほど歩いた所で駅前にタクシー発見。
『やったぁ!』人生最大級の喜び、一番近くの市内の地下鉄の駅まで乗せてもらう。
とてもとても長く、くたくたに疲れた一日であった。
添付写真はパリ・シャイヨー宮から見たエッフェル塔です。

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旅のエピソード集。
びびった話。

アメリカ・ワイオミング州のイエローストーン国立公園を訪れた時のこと。
イエローストーン国立公園は世界初の国立公園として有名で、
壮大な平原が広がり多くの間欠泉があり、峡谷では豪快な滝が見られるところ。
また野生の動物も多く見ることができるのだが、
ある時早朝にキャンプ場をでてヘイデンバレーの遊歩道を歩いていると、
しげみの横を抜けた瞬間、何かの気配がして振り向いた。
すると鋭い目のアップが目の前に、その距離数十センチ、あまりに近くて瞬間何がなんだかわからなかったが、ひと呼吸置いて、それがバイソン(アメリカンバッファロー)だとわかった。

危険な為、通常23m以内に近づいてはいけないのに、
しげみが死角になっていてわからなかったことによるハプニング。
野生のバイソンの迫力は凄まじく、一瞬飛び退きそうになるが、
急に動くと危険なので、目と目を見つめ合ったまま、ゆっくりと通りすぎる。

バイソンは何事もなかったように突っ立ったままだったが、
自分のほうは心臓バコバコの恐怖体験であった。
写真はイエローストーン国立公園のモーニンググローリー・プールと呼ばれる間欠泉です。


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旅のエピソード集。
とても困った話。

アメリカ南西部の自然を撮影する為、国立公園などを廻った時のこと。

ラスベガスの空港でレンタカーを借りて10日程順調に撮影を続けていたのだが、ユタ州のキャニオンランズ国立公園での撮影を終え、
レンタカーのドアを開けようとふと車のキーに目をやると、一番細い部分の真ん中わずか1.5mm程を残して両サイドからひびがはいっている。

やばい、このままじゃいつキーが折れるかわからない。とはいえ国立公園の中ではどうしようもないので、宿泊しているゲートシティのモアブまで戻らなければならない。

慎重にキーを差し込みエンジンをかける、完全に冷や冷やもの。
なんとか街まで戻りホームセンターに駆け込む。
キーの複製を頼み一安心かと思いきや、合うタイプがないという。

万事休す完全に困ってしまった。しかしこちらの窮状を見かねて、親切な店員が電話帳で他の店を探して電話で問い合わせてくれる、感謝。しかも相手の店の息子さん夫婦が迎えに来てくれた、再感謝。

話をするとその人も写真家ですごい親日家だった。すぐに店(普通の家)に到着、やさしそうなおじいさんが出迎えてくれた。

ここでも合うキーがなかったのだが、他のタイプのキーを削って使えるものを作ってくれた、再々感謝。後日日本に戻ってからポストカードを添えてお礼の手紙を送った。

モアブの街は、周辺にアーチーズ国立公園など多くの自然に囲まれアウトドア好きの人が多いからか、みんな親切で明るくとてもおすすめです。
写真はモアブ近くのグースネック州立公園の朝やけ。

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